
このまえの日曜、朝から気合いを入れて仕事しようと、
近所のカフェにクロワッサンとコーヒーを買いに行ったら、
異様にもせかせかする自分がいました。
バゲットある?え、ないの?
あ、クロワッサンもないみたいね、
え、あるの?
じゃあ、それとコーヒーを。
(早口で)
で、いくら?と声が出そうになったとき、
はっとして、自分に呆れてしまった。
マンハッタンにいると、街のリズムというものがあって、
せわしない喧噪の中で瞬く間に“瞬間”が過ぎてゆく。
もちろん街中に心のオアシスはいくつもあるのだけれど、
大抵コーヒーや食べ物のテイクアウトをするときは
いつもたくさんの人が並んでいて、
とにかく注文にせかされる。
いちいち小銭を出す人もいない。
みんなして齷齪して、がつがつしてる。
でも、その近所のカフェは、
芳ばしいコーヒーの香りとともに、
朝から気持ちよくジャズが奏でられる空間。
フランス語を話すアルジェリア人オーナーの
のんびりとしたたたずまいと笑顔が落ち着く、はずなのに。
そういえば、夏に仕事で知り合ったイタリア人がこんなことを言っていた。
ニューヨーカーは落ち着きがなくて、せっかちでイライラしてる。
まるで、イライラしていないといけないかのようだよ。
そんな話をそのイタリア人オーナーのお店の前のベンチで話していたら、
どうもベンチの横にずっと立っているなぁと思っていた
まさに落ち着きがなくて、せっかちでイライラしたニューヨーカーのおばちゃんが、
「あなたたち、すぐにどくかと思ったわ!」と、
いつまでもベンチに座っているわたしたちに
そう捨て台詞を残して去っていったのです。(!)
そこでイタリア人の彼が、笑顔でさらり。
"smile for your life!"
イタリア語訛りの英語が、
よりぐっと心に響いて、
納得するものがありました。
ヨーロッパ人のこういう価値観、素敵だな。
仕事で忙しくとも、
街のリズムに飲み込まれようとも、
いつも心に留めておきたい言葉です。